2020/10/08

テレワーカーにおすすめ!コロナ禍でも自宅で簡単エクササイズ

「在宅ワークで運動不足が心配……」
「コロナの影響でジムに行けなくなって、筋力の低下が気になる……」
「運動が大事なのはわかるけど、どこからはじめていいかわからない!」

テレワークの普及や「新しい生活様式」によって、運動に関するお悩みをたくさん耳にするようになりました。
以前は、通勤や移動の際に歩く機会もありましたが、在宅勤務によって、気がつくと家でずっと座りっぱなし……という方も多いのではないでしょうか。
反対に、オフィスでは周りの目が気になって運動はしづらかったけれど、在宅だから気軽にできる!という方もいらっしゃるかもしれませんね。

そこで今回は、「自宅で簡単にできるエクササイズ」をご紹介します!
特別な道具は一切不要、広いスペースがなくても大丈夫。
思い立ったら机のそばですぐにできて、簡単でもしっかり効果のあるエクササイズを厳選しました。
慶應義塾大学医学部スポーツ医学総合センターの訪問研究員、アレクサンドラ・マチニク先生にご紹介いただきます!

アレクサンドラ・マチニク先生

慶應義塾大学医学部スポーツ医学総合センターの訪問研究員。エクササイズを用いて、ジャンプの着地動作の変化や、特に女性のスポーツに関係する怪我予防を専門とする。ポーランド、ニュージーランド、日本での経験を生かして、アスリートがパフォーマンスを最適化し、怪我を防ぐ手助けをしている。



運動は体にいい!のは分かっているけれど……

そもそも、運動にはどんな効果があるのでしょうか。
なんとなく体にいいのはわかっているけれど、具体的にどんな効果があるかは、意外と知りませんよね。

マチニク先生 「日々のコンスタントな運動は、健康的な生活を送るためにとても大切です!エクササイズを行っている人は、行う習慣のない人に比べてより体力があり、より骨密度が高く、循環器系の健康状態が良く、ガンのリスクが低いと研究結果にも表れています。同時に、長時間座ったままでいることは、首の痛みや心臓病、全死亡率にも関係しています。ですから現在テレワークを行っている場合でも、体を動かし続けることが重要です。時々エクササイズのための休息をとることは、体の調子だけでなく、メンタルの調子も改善してくれます

つまり……運動はすごい!!!ということですね。
ジムに通ったりスポーツを始めるのは勇気がいりますし、お金も時間もかかる……と二の足を踏んでしまうかもしれませんが、休息の時に少し体を動かすだけなら、続けられそうな気がしませんか?
ぜひエクササイズを覚えて、今日から休憩タイムに取り入れてみてください。

基本は3つの動きだけ!自宅でできる簡単エクササイズ

それでは、さっそく実際にやってみましょう!
覚えていただきたい基本の動作はたったの3つだけ
運動が苦手な方にも、反対にもっと運動をしたい方にも取り入れていただけるよう、EASYやHARDの難易度もご用意しました。
体力に自信のない方はEASYからはじめて、簡単に感じるようになったら、通常バージョンやHARDにチャレンジ!
HARDでも物足りない方は、回数を増やしてみるのもOK。
さらにウォーミングアップとクールダウンを加えれば、エクササイズの完成です!

ウォーミングアップ

立ち上がって、伸びをします。両手をできるだけ上に伸ばしましょう。
出来そうなら、つま先立ちになるぐらいまで高く伸びをしてみてください。
3回繰り返したら、その場で歩いてみます。1~3分続けましょう。

HARD:その場で歩くとき、膝を高く上げてみましょう。


1.プッシュアップ

いわゆる腕立て伏せです。
床に両手をつき、背中と足をまっすぐ伸ばします。
肘を曲げ、また元のポジションに戻る腕立て伏せの動きを10回繰り返します。

EASY:
床ではなく、壁や机、椅子などに手をつき、腕立て伏せの動きをします。
このとき、背中はまっすぐに保ってください。
10回繰り返します。

HARD:
リュックサックなどの重みのあるものを背負った状態で床に手をつき、腕立て伏せを行います。
背中から足をまっすぐ保ってください。
10回繰り返します。

マチニク先生 「腕立て伏せが苦手な方はまずは壁や机のような高い位置に手をつくEASYから!低い位置に手をつくほど難しくなります。通常の腕立て伏せの姿勢で、膝をついてもOKですよ!」


2.スクワット

足を肩幅ぐらいに開いて立ちます。
しゃがんでから元の姿勢に戻る動きを10回繰り返してください。
膝と足は外側もしくは正面を向くようにして、内股にならないように気を付けて。
背中は常にまっすぐに保ちます。

EASY:
椅子に座った状態からスタートします。
椅子から立ち上がり、また座る動きを10回繰り返します。
背中はまっすぐ保ちます。

HARD:
足を肩幅ぐらいに開いて立ちます。水の入ったペットボトルや、中身の入ったリュックサック、植木鉢など、重さのあるものを手に持つか背負います。
膝と足を外側もしくは正面に向けて、スクワットの動きを10回繰り返します。
背中はまっすぐ保ちます。

マチニク先生 「EASYでは、キャスターつきの椅子を使っている方は気を付けて下さいね。椅子が動いてしまったのに気づかないと、尻もちをついてしまいます」


3.ジャンピングジャック

両足を揃え、両腕を体の横に自然に下ろした姿勢から始めます。
ジャンプして両足を肩幅ぐらいに開き、両手を頭の方に上げた状態で着地します。
もう一度ジャンプして両手足を揃えた最初の姿勢に戻ります。
10回繰り返します。

EASY:ジャンプの代わりにステップをします。
左側に左足でステップしながら両手を頭の上に上げたら、元の姿勢に戻ります。
右側に右足でステップしながら両手を頭の上に上げたら、元の姿勢に戻ります。
左右セットで5回繰り返します。

足音が響くのが気になってジャンプがしづらい方にも、こちらのやり方はオススメです。
強度を上げる場合は、ステップする歩幅を広くしてみてください。


クールダウン

深呼吸をします。
座って、もしくは立った状態で、両腕を体の横に自然に下ろします。
ゆっくりと両腕を頭の方に上げながら、鼻で息を吸い、
ゆっくりと両腕を下ろしながら、口から息を吐きます。
3回繰り返します。

マチニク先生 「10回ではなく、3回ですよ!やりすぎると頭がくらくらしてしまいます」

運動の頻度はどれくらい?

「ひとまず体をほぐしたい!」「通勤で歩いていた分の代わりになれば……」というモチベーションの方は、まずは毎日数回・1回約5分から始めてみてください。
テレワーク中に眠気を感じたときや、疲れてきたときなどに取り組むのがオススメ。
理想的には、毎日同じエクササイズを繰り返しやることです。
「作業に疲れてきたらやる!」と決めることで、自然と習慣になります。

毎日のエクササイズ習慣で健康な体作り

冒頭でお話ししたように、運動の習慣は、体力や筋力だけではなく、広く健康に影響しています。
また、家にこもってじっとパソコンに向き合っているとき、やる気はあるのに眠くなってきたり、気持ちが落ち込んできたという経験はありませんか?
そんな時にも、軽いエクササイズがオススメです。
まずはちょっとした休憩をはさむ感覚でOK!
できることから少しずつ習慣化していきましょう。

マチニク先生「Movement is medicine and prevention! (運動は医療であり、予防です!)



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