膝ACL再建術後の動作解析とリハビリプログラムの開発

再断裂を防ぐリハプログラム

  • 手術を受けたアスリートに対するリハビリテーションの使命は,安全かつ可及的速やかに,受傷前と同等もしくはそれ以上のパフォーマンスをもって,スポーツ復帰を達成させることです。当センターでは,科学的根拠に基づいたプログラムを作成するとともに,運動学,運動力学および神経生理学的側面から様々な動作を解析し,より効果的なリハビリテーションを提供できるよう研究しています
  • これまでに,たとえば,「両脚で軽いジャンプをした際の,患側と健側の動作比較」を解析しました。その結果,術後8か月経過して十分な筋力回復を達成し,ほぼ全力で走れる患者でも,踏切の力や筋肉の活動量に患健差があることが分かりました。この結果から単脚の運動機能を最大限回復/向上させることは当然のこととして,動作の中でいかに上手く患側を使うことができるか,評価し指導することが重要であると考えています。
  • 今井覚志,小宮山一樹,大谷俊郎,松本秀男:膝前十字靭帯再建術後患者の両脚ジャンプ踏み切り動作の非対称性.日本臨床スポーツ医学会誌 18(2):335-342,2010
  • スポーツ復帰を達成するためには,大腿四頭筋の筋力回復が重要であることは間違いありません。しかしながら,焦点を「受傷前と比べてどの程度のパフォーマンスで復帰できるか」とした場合,四頭筋の回復率との相関は認められません。痛み,バランス,関節不安定性など様々な要因が検討されていますが,我々は今後も運動機能の要因について研究し,安全で効果的なリハビリテーションプログラムを更新していく予定です。